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日本語教育リソースルーム



「日本語」を直す
(運営ボランティア M)
 日本語を教えるようになって気づいたのですが、外国人に対して大概の日本人は彼らの話す日本語を一生懸命理解しようとします。そのため、多少の言い間違いや文法の間違い、発音のおかしな点などは黙認してしまいます。言っている意図さえ分かれば、それで『よし』としてしまう、これが外国人の日本語学習者にとっては、大変大きな壁となっている「らしい」です。

 「らしい」と書いたのは、つい先日、友人である日本語学習者の中国人に苦情を言われたからです。
彼女はかなり達者な日本語を操れるため、少しの間違いならば、会話の中では流していました。
 しかしある時、自分の日本語に不安になった彼女が、間違った使い方はしていないのかと聞いてきたのです。わたしは正直に答えました。「間違っていても、意図が分かるので、わざわざ会話を中断してまでも直したりはしないよ」と。
 それを聞いた彼女がわたしに対して「ちゃんと直して欲しい!」と抗議しました。
間違いが分からなければ直せないし、正しい日本語が身につかないというのです。

 日本人同士の会話の中でも、間違いはあります。しかし、会話を進めることが優先となり、わざわざ相手の間違いを指摘する人は少ないと思います。間違いは相手も分かっているだろう、という意識がどこかにあるからかもしれません。
 達者な日本語を操る彼女を、私の中で勝手に日本人同然とみなし、日本人の友人と同じような扱いをしていました。それが、彼女にとっては良くないことだったのです。

 日本語習得に貪欲な彼女に対して、会話を重視して少しの間違いならばスルーして会話を進めるべきか、日本語を直すことを重視して少しの間違いでも会話を中断し、解説して直すべきか、両方出来る器用な人ならば、悩まないかもしれませんが…
 
 皆さんならば、どちらを重視しますか?


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