日本語教育リソースルーム



インド紹介講座「インドの教育〜日本の教育との比較〜」参加報告
(リソースルームボランティア M)

 5月28日(土)に名古屋国際センターで開催されました
インド紹介講座「インドの教育〜日本の教育との比較〜」へ行ってきました。


講師プロフィール

l講師:インディ・ラオ氏
インド プネ出身。在日12年。名古屋大学大学院(国際開発専攻)修了、大分大学で聴講生として日本の教育制度を研究。日本企業で技術翻訳を担当し、犬山国際交流協会でニュースレター制作リーダーとしてボランティア活動もしている。

インド

インドは人口10億2,700万人を超え、25州と7政府直轄ユニオンからなる330万平方キロメートルの国土では、言葉、文化、宗教がさまざまで、公用語はヒンディー語をはじめとして18言語が使われている。

教育

インドは教育大国と言われているがそうだろうか?日本の教育と比較しながら考えてみたい。 アジアで初のノーベル賞受賞者(R.Tagore 1913・文学)、アジア人初の物理学受賞者(C.V.Raman  1930)を出すなど学術分野でインドは高い評価を得てきた。一方で文盲者は5億6千万人(識字率60%:男性70%、女性50% 但しKerala州では平均90%)を超える。また学校の格差をみると公立・私立の開きが激しく、外国製の車で通う子どもがいれば、10qを徒歩通学する子どもがいるというように教育の現状を一言で表現するのは難しい。 IT社会に向けてコンピューター教育を積極的に取り入れている学校があれば教科書さえもない学校もある。 インドの高いIT技術のレベルは世界でも注目され、優秀な技術者の海外流出が国内のIT技術者数逼迫につながってている。

教育制度

 義務教育制度は機能していない。(未だに残るカースト制度、貧富格差も一因か?) 

◆学校制度
Nursery, Junior Kindergarten,  Upper Kindergarten, Gr.1〜5,Gr.6〜10,  Pre-College,   University 
Nursery は入園の年齢制限はない
Junior/Upper Kindergarten 3〜5歳。入園までにアルファベット、数の数え方(1〜10)色、形、体の各部名称、 リズム運動、会話能力(例:あなたの名前は? …・です)程度は修得してしまう。
・Gr.1〜5が初等、Gr.6〜8中等、Gr.9&10が高等学校。 中学・高校という言葉は使っていない。
Pre-College は2年。入学試験はないがGr.10の成績により進路が決まる。特に理科系に進むには80〜90%の到達度が必要。
・University は芸術、科学、商学は3年、エンジニアリングは4年、医学は5年というように専攻種目によって修業年限が異なる。

◆カリキュラム
・インドでは一般に掛け算は20x20まで暗記している。カリキュラムに取り入れている学校もあるが、子ども達の間で互いに 自習して覚える場合もあり、最近では30x30まで出来る子もいるという。
・言語力をつけるため、Gr.1から3言語教育方式を行っている。例えば授業で第一言語をヒンディ語とする場合、第2、第3 言語は英語とその州の言語というようにそれぞれの学校で選択する。 選択する外国語は英語の他にフランス語、ドイツ語、スペイン語がある。ほとんどの学校で子ども達は三つの言語を話すことが出来る。(私立校の第一言語は英語のようだ。)
・社会科の教育 歴史、地理、公民の授業が重視されている。特に歴史はGr.10まで必須科目。地理ではインド・世界の地誌、公民は国と州の政治の仕組みを教えている。
・特色はMeditation(瞑想)の時間。お国柄か!
・教科書は国定教科書の制度はない。発行する州(自治体)によって言語の違いもあるため、それぞれ内容も表記文字も異なる。 また編集について日本の教科書との違いは、インドは記述が多く、日本は挿絵が多い。

教育費 
授業料は0、教科書・教材は有料。 

高等教育

インドの高等教育は、1947年の独立以降、政府が先端技術の振興を重視してきた経緯から、伝統的に理工系分野に強みを見せてきた。 インド工科大学(略称IIT 7校)やインド科学院大学(同IISc  バンガロール)のように世界的に評価されているものも多数ある。 これらは国立校に限られていたが、近年私立校も設立認可が緩和されてきた。将来を考えてこえwらの有名校に入るための受験競争は、激しいものがある。

まとめ

人口が多く、さまざまな言語、文化の存在するインドの教育には、まだまだ問題点が多い。教育を通して若者の力を引き出すにはどうするかが今後の課題だ。


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