日本語教育リソースルーム



★ 「JICAボランティアから見たブラジル事情」勉強会報告

勉強会に参加して(リソースルームボランティア K)

ブラジルとはどんな国?ということで、ブラジルの事情について歴史から現在の様子までが細かく話されていました。例えば、ブラジルをブラジルと呼ぶようになったのは、「Pau Brasil」という貴重な赤の染料が得られる木の産地として有名だったから、という話。その木を見せていただきましたが、本当に赤かったので納得でした。
他にも、ブラジルには著作権をあまり気にしないという習慣(!?)があるようで、CDを買うと高いので多くの海賊版が出回っている、という話や、議員の方の殆どが当選したら議会に出席することもなく、当選したら後はお金をもらうだけ、という日本じゃ有り得ない話。さらに、有名なサンバ・カーニバルではみんながトランス状態にあるため、サンバのグループが交代する間には観客にコンドームが配られるといった信じられない話。そのどれもが私には新鮮ですごくおもしろかったです。

ブラジルの日系社会はとてもシビアなところらしく、お互いに足を引っ張り合ったりするという事がよくあるようでした。また、ドイツやスペインにはブラジル政府公認の母国語を主体にした学校に比べ日本のその学校数は少ないことにも疑問を感じました。どうやら長浜さんの話によると原因があるようです。
それは日本人の民族意識が低いこと(日本語、日本文化を継承していくことのメリットが少ないため)と、敗戦によること(日本が戦争に「勝った」という意見と「負けた」という意見とで派閥ができていたため)が挙げられ、確かに厳しい環境に置かれ続けていた日系人は、協力して何かをするという心や気持ちが薄れて、自らコツコツ乗り越えた方が身のためだ、という体制になっていったとしても不思議じゃない気がしました。

ブラジルでは最近、日本のアニメや漫画を日本語で読みたい、という人たちが増えたため日本語を習おうとした人は多くなったようで、今後の日本語教育に期待!という感じでしたが、実はそうではないらしいです。
お話によると、ブラジルで日本語を教えている方は文型さえ教えれば文化など伝えなくてもいい、という意識が強いらしく、日本の文化を主体に日本語を教えようとする長浜さんはとても大きな違和感を覚え、大きな戦いを繰り広げてきたようでした。
そんな中長浜さんが出会った日伯文化連盟の日本語教育は、日本語のみでなく文化も伝えているので、そこへ力を注ぐ事が出来てとても充実したボランティア活動ができていたのだと想像できます。

どのお話も実際に長浜さんがブラジルで生活をして、ボランティアをしてみて感じた外国人からの視点なので、ブラジルに行かなくても様子を知ることができてとても良かったです。また同時に日本の文化をもっと知らなきゃいけないな〜、と思いました。



講師からのひとこと(長浜 紅さん)

JICAの日系社会シニアボランテイアを受けたいという方がおられて、話が終わってからも熱心に質問してくださいました。ブラジルだけでなく、日本語教育のシニアがどんなことをするのか、日系社会とはどんなところかを、自分が直接見てきたことがお話できて、それがお役に立てば、それだけでも良かったと思いました。

日本からきたシニアは何でもできると思われてますし、使わなければ損だと思っている人もいて、自分の意見をはっきり言えることが大切なのでしょうね。向こうのペースに巻き込まれないように。

行って見なければ体験できないこともたくさんあり、勇気を持って飛び出すことも大切かなと思いました。自分の引き出しがたくさん増えることは事実ですから。思いもかけない良い出会いもあり、友人も増えます。

日本人から見たブラジル(ほんの一部ですが)を話す機会をつくってくださったことを感謝します。


戻る

文頭へ